医者にはどうやらわからないらしい。

がん告知されたので、それについて吐き出したり他の人の役に立ちそうなことがあったらお伝えしたり

ありがたいなあ

今日は診察で、抗がん剤治療初回のスケジュールが決まりました。

9月は大型連休があるので、そのあとにはしたくなかったため(先生が)体力も戻ったようだしということで来週からいきなりスタートになってしまった。

おう…

抗がん剤治療の結果の集計が基本的に術後7~8週間後スタートを目安としているため(自分がやってみた感じでは、本人の術後の体力の回復を待つ+なるべく早くスタートの2条件がそろうのが一般的にこの時期のようです)、先生としてはやはり来週・遅くて再来週にはしたかったそうで、先週会った時は私があまりにへろへろだったので心配されていましたが体力が戻ってしまったのでした…

とうとう始まる。

かつらのサンプルを見せてもらいましたが、かぶっている自分にとんでもない違和感があってやっぱり泣けてきました。母も一緒に泣いていました。代わってあげたいと。

今日はその言葉を、素直にありがたいなと聞くことができました。

 

で、なにがありがたかったかというと、

職場の方にとりあえず復職はまだわかんないけど、一ヶ月以内にするのが礼儀とあったのでお見舞いの御礼をお渡ししたのですが、

仲良しの奥様が(親くらいのお年の)いまいちよくわからない、休みをいつまで取るか悩んでいるとお話ししたところ、

その足で職場の担当部署に行ってお休みの間のお金関係について詳細に聞いてきてくれました。自分でも事前に聞いてはいたのですが、当初の予定では術後体調が戻ったらすぐ復職の予定だったので(抗がん剤治療が必須と思っていなかったので、手術とそのための入院についての今年か考えていなかったので)大幅に予定が変わってしまい、訳がわからなくなっていたのです。

おかげで、私の場合は抗がん剤治療が6クール(最高)になるけれども、その間とりあえず家賃・光熱費に困るようなことはないとわかりました。

その上で、

「一人で、周りの(職場の人たちの)迷惑を考えて休めないと思っているのはわかっている。でも今はそんなことを考える時じゃない。休んでほしい。とにかく治ってから帰ってきてほしい。命がいちばん大事」

と言って泣いてくれました。

髪がなくなるくらいのことで半年も休むって許されるのか、という迷いがまだ消せませんが、自分ではない人が私の身体を大事にしてと泣いてくれているのに、私が身体より大事にすることってあるのか? と考えることができました。

はっきり言ってくれて、本当にありがたかった。

 

とはいえ、まだ決めかねているのですが。身体がどの程度しんどいのかはわかりませんが、抗がん剤治療中も働いている方もいる、ということが、怠けやがってとか思われるんじゃないか…と不安になってしまいます。

いいかっこしたいのかな。悪く思われたくないだけなのかな。でも、迷惑かけて申し訳ない、私のせいで同僚が今度は倒れたりしたらどうしたらいいんだろうと考えが無限ループしていますが、それについても

「同僚が大変なのは誰が見ても当たり前なんだから、それを心配するのは上司の仕事。あなたは次に誰かが病気になったときに助けてあげたらいいんだから」

と言ってもらって、頭ではそう思ったらいいんだよな…と思っていても、本にもネットにもそう書かれていても、リアルな言葉の持つ力って全然違うなあと痛感。

本当にありがたい。

こんな病気になんかもちろんなりたくなかったけど、病気になったことで見えたことは確かにいっぱいあるんだよね。

 

 

ちなみに、友人に髪がなくなることがつらいとちらっと伝えてみたら、そんなこと(笑)みたいなリアクションをされて(悪意ではなく、手術のほうがよっぽどこわいじゃない、それは無事に終わったんだからいいじゃないという意味ですが)

相当へこんでいたので余計に嬉しかった。

友人に悪意があったわけでも軽んじているわけでもないことはもちろんわかっているんですが、とにかく人は自分の想像の及ばないところについて軽んじてしまうのだなあ。

実際、癌ですと正直に打ち明けることができた相手は、この人は事態をリアルに感じてくれるだろうと思った年上の方ばかりなのです…同年代だと、大変なことだというのはわかっても、きっとどれくらいっていうのは伝わらないだろうなとわかっていたので(もちろん、自分が逆の立場だったらきっとそうだから、です)

なかなか伝えられない。