医者にはどうやらわからないらしい。

がん告知されたので、それについて吐き出したり他の人の役に立ちそうなことがあったらお伝えしたり

あっという間に療養中。

41日も空けてしまった。入院直前に書き始めるんじゃなかったな。

 

現在、手術も入院もすべて終わって自宅療養に入っています。

手術自体と、術後の経過は先生もびっくりなほどスムーズで、それは本当にありがたかった。

まず手術の前には真面目に遺書を書きました。デフォルトですよね?

サスペンスドラマで「有効な遺書」の条件は覚えてましたので(^_^) 自筆、日付入り、サイン+押印ばっちり。家族が見たらショックで泣くだろうと思って荷物の一番奥にしまっておいたのですが、無駄になったのでとりあえず捨てました。よかったよかった。

 

体調はまだ戻りませんが、ここからの問題はそこではないのです。

周りは手術が無事終わってよかったよかったと早くもおしまいモードになっていますが(家族さえそんな感じなので他人はもう仕方ない)

私にとってはここからが戦いです。最初からそれはわかっていました。

癌は卵巣で、卵巣癌は女性の癌の中ではもっとも致死率の高い癌。

この致死率というのが、私は最初勘違いしていたのですが、発病後何年とかの話ではなくて、一度卵巣癌を発症した人が最終的になぜ亡くなったかという話なんですね。

つまり、卵巣癌に一度かかると、そのときのステージがなんであろうが手術がうまくいこうが関係なしに、この先一生再発の恐怖と戦い続けることになるのです。

癌はみんなそうかも知れないけど、卵巣癌はデータ的にもっとも再発が多いと答えが出ているのですね。

私の場合はステージⅠc期だったことと、手術がうまくいったため、一通りの確認ではいったん今回の癌は終わったことになっています。

そのため、術後補助的な化学療法、すなわち抗がん剤治療が待っていますが、とりあえずそれで終わりの予定です。

 

でも私は最初からこれがいちばんこわかった。

髪がなくなるかも知れない。命がなくなるのももちろんこわいです。でも、それとは全然別次元の話で、髪がなくなるかも知れないと考えただけで涙が止まらなくなるくらいこわいのです。

髪は女の命、なんて軽く・どこでも・簡単に言われているキャッチフレーズのようなものですが、こんなにつらいなんて自分でも驚くくらいですが…本当につらい。

命が助かるんだから、と先生は言います。家族も周りの人たちも、もちろん自分もそう思います。

でも、頭ではわかっていても感情が納得できるわけではないです。

命のほうが大事。生きている可能性を少しでも底上げするために、今の医学では抗がん剤治療はマスト。

わかっているけど、そこにくっついてくる副作用が、どうしてもこわくてたまらないのです。

 

もうすぐ、今後の治療スケジュールを固めます。

私は未婚で親もそこそこな年齢のため、なんとしても自分は自分で養わなければいけませんからもちろん復職予定ですが、髪がもし抜けてしまったら、心を病んで仕事に行けなくなるのではないか。

一度心を病んだら、こちらもまたすぐに完治するようなものではないから、お金がなくなるかも知れない。

負の連鎖になりそうです。

 

考えないようにしていますが、現実逃避になってしまっては本末転倒です。

バランス難しいな。